伯父を家族葬で送り出した話

先日、母方の伯父が亡くなりました。60歳になる直前でした。
伯父はずっとある病気を抱えて長く入院していたのですが、結局ガンを患いそのまま亡くなってしまったのです。
伯父は人生のほとんどを病院で過ごしていたため友人や知り合いはいませんでした。そこで問題となったのが葬儀です。

普通の人であれば参列者を呼んでフォーマルな葬儀をするのでしょうが、伯父の場合は参列者がいないのです。
しかも親族は私と母だけでした。

そこで私は母に直葬を勧めました。
直葬についてはテレビで紹介されていたのを見たことがありました。
火葬場にお坊さんを呼んで、その場でお経を読んで貰うという形式の、略式された葬儀です。参列者が二人しかいない伯父の葬儀なら、直葬で十分だと考えたのです。

s_006しかし母の意見は違いました。
ずっと入院していた伯父だからこそ、葬儀ぐらいはしっかりしてあげたいというのです。
そこで以前、祖母が亡くなったときにお願いした葬儀屋さんに話を伺うことになりました。

葬儀屋さんの話によると「家族葬」というものがあるらしく、それであれば小さな規模ながらしっかりしたお葬式があげられると言います。
詳細な話を伺うと、参列者のいない伯父の葬儀には「家族葬」がピッタリだということがわかり、お願いすることになりました。

通夜と葬儀に関しては、斎場の一室を借りておこない、火葬後の初七日については住職さんがお寺でしてもよいと言ってくださったので、お寺の本堂で行うことになりました。

祖母の葬儀の際には100人ほどが入れるホールで葬儀を行ったのですが、伯父の通夜と葬儀に関しては、斎場内の待合室に祭壇を設けて貰い、そこで行うことになりました。

参列者がいないため、親族に対する食事を用意する必要が無く、住職さんだけ対応すればよいため、葬儀の負担が軽く済み、疲れることなく一連の葬儀を終えることが出来ました。
母としては、しっかりした葬儀で伯父を送り出せたことが満足だったらしく、家族葬を選択して正解だったと、言っていました。


Related articles