地域に伝わる葬儀の慣習について考えたこと

私の実家はいかにも田舎の風情の立地であり、冠婚葬祭についてもむかしながらの風習を守り続けています。
特に葬儀に関しては近隣の葬祭会場を利用せず、基本的には自宅で執り行います。

ほとんどの家は大きな和室、縁側があり、そこを斎場として利用します。
祭壇に関しても近隣で共同で購入したものをつかいまわしています。
お通夜や葬儀の食事に関しても近所の奥様方が集まって準備、さらには定期的な法事のタイミングには御詠歌を奥様方で読み上げるという風習です。

さらに香典返しも相場が決まっていたり、定期的な法事のタイミングで何をするかも伝統的な催しを守っている次第です。

しかし、実際のところ、マニュアル化が全くなされておらず、高齢化が進んだ今では70代の方々が過去のノウハウで守っているだけとなり、わたしのような40前後の人間にはこのような風習は全く伝わっていないというところが実際です。

正直、こうした古い風習については変えるべきものと変えてはいけないものああると思っています。
個人的には自宅で故人を見送るという風習はしっかり守っていくべきだと思いますし、祭壇などもコスト面から考えて使いまわることはよいことだと思います。

しかし、必要以上のお返しや物品のやり取りについては故人も喜ぶことではありませんし、経済的にも厳しいので無理に行う必要はないのではないかというのが私の考えです。
おそらく、私と同じような年代になれば、似たような考え方を持っている人間のほうが間違いなく多いと思います。
この葬儀の守るべきものと変えていくべきものについて、時代とともにマニュアル化も図り、しっかり自分たちの時代に引き継いでいきたいと今は考えているところです。


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